うしろバチでは音が大きくなり、まえバチでは音が小さくなる。
どうしてだろう。
僕は、こうだと思いました。
基音の波形で考えます。
大きい音を出すには振幅を大きくしなくてはいけないし、小さい音を出すには振幅を小さくしなくてはいけない。
うしろバチの位置でイトをsだけ変位させた波形を描くと、ユビとコマの中心の振幅は大きくなる。
まえバチの位置で、同じ大きさでsだけ変位させた波形を描くと、ユビとコマの中心の振幅は、うしろバチの場合より小さくなる。
同じ量の変位をイトに加える場合には、コマに近い所に変位を加えたほうがイトの振幅は大きくなる。と、おもう。
以上のことから、うしろバチでは音が大きくなり、まえバチでは音が小さくなるのだと思います。
今回は、イトからの音の大小を考えましたので、次はドウからの音の大小に関して考えてみます。
蛇足///まえバチうしろバチでのメリハリが津軽三味線の特徴の一つだと思います。では、なぜ、音の大小がバチ付けの位置でかわってくるのか、その原因を考えてみたくなりました。その原因をつかめれば、バチ付けをよくする助けになるんじゃないのかなぁ。