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津軽三味線 糸に対するバチの角度

インパクトのときに、糸に対してバチはどの程度の角度がついているのが良いのか考えてみました。

まず、インパクトした直後瞬間にバチ先が糸に接している部分に印をつけました。

図の部分が同じ長さになるようになっているのが良いと思います。つまり糸で区切られたバチ先端部分が二等辺三角形をなすとするのです。(理由は後述します。)

カワの法線方向からみた糸とバチの長軸方向のなす角度θは、

バチの先端の開き角度をβとすると θ=90°-β/2 になってます。(β=60°のときはθ=β=60°)

バチと糸のなす角度はθが良のかなぁと思いました。

 

さて、θになったのは、

この↑長さが等しいとするのが良い(糸で区切られたバチ先部分が二等辺三角形をなす)としたからでした。

なぜこのように考えるのが良いのかと思った理由は、以下の二点です。

一点目は、インパクト中の糸をキル過程で、常に糸で区切られたバチ先端部分が二等辺三角形になっていると、バチはバチ先の角の二等分線に平行をなして運動します。そのことで、バチ先はカワに垂直に打ち込まれます。

なぜ、バチ先がカワに垂直に打ち込まれると良いかというのは、

斜めにバチ先が打ち込まれると、バチの持っている運動量を効率よくカワの振動エネルギーに変換できないからです。

二点目は、二等辺三角形をなしているように意識していることで、糸をキル時に生じるバチ先の変形が生じやすいと思うからです。

このことを紙の角をバチ先端とみなして考えてみます。

二等辺三角形を意識すると、バチ先端はこのように↓変形しますが、

二等辺三角形でないと、バチ先端はこのように↓変形します、

というか、↑のようには変形しづらいでしょう。また、二等辺三角形を意識した時の変形の方が、変形が元に戻る際に、カワに振動エネルギーを効率よく与えてくれそうです。

以上の二点が、理由です。

 

次に、バチ先につけた印の部分に均一に糸の張力を与える練習をしてみました。

まず、糸の張力を増すために割り箸を突っ込みます。(コツをつかんだら、この割り箸は不要になりました。)

そしたら、バチ先を割り箸の間の糸にのせます。(バチつけと同じように右手でバチを把持して)

ちょっと糸をバチで押し込んで張力を右手の掌で感じとります。

その状態から、前方に極端に張力を与えるように傾けてみたり、

後方に極端に張力を与えるように傾けてみたり、

しているうちに、印の付いた部分に均一に張力をあたえるには、どのように掌や指からバチに力を加えるのが良いのかがわかってきました。(バチを把持する掌への力の入れ具合の矯正にも役だったかな。)

印の付いた部分に均一に張力を与えたまま、バチにアオリの角度をつけます。

張力を印に均一に与えながら、このアオリ角度を大きくしていくとバチジリが上がってきます。

このアオリの角度は、この角度のままバチ先がカワに当たった時にちょうど良くカワが振動するように調整すれば良いと思います。(この角度に関しては後ほど考えてみます。)

このように、印の部分に均一に張力を与えながら、常に二等辺三角形になるように注意し、バチをテコと考えることで支点、力点、作用点を意識して、また、回転軸を意識すると、インパクトの時のバチ先の動きが少し改善できたと思われます。

まだまだ勘違いはタップリある予感がしますがメモしておきます。