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津軽三味線 うしろバチまえバチ_2

うしろバチでは音が大きくなり、まえバチでは音が小さくなる。

どうしてだろう。

今回は、ドウからの音に関して。

僕は、こうだと思いました。

うしろバチのときにイトからバチ先にかかる抗力をf1として、まえバチのときのそれをf2とする。

コマから、うしろバチを打ち込む位置までの距離をr1とする。打ち込んだときのイトの変位をsとすると、イトの張力Tのカワの面に対しての鉛直方向成分がf1となり、値は上図のようになる。(カワの面に対して平行な成分をf1‘としておく。)

同様にして、まえバチのときにバチ先にかかる抗力f2の値は上図のようになる。

r2>r1なので、f1>f2となる。

イトからバチ先への抗力に対して、親指の先から反対方向で同じ大きさの抗力をバチ先にかけているので、イトをきった瞬間に、その力がバチ先へ加速度を与える。その加速度は、うしろバチのときのほうが大きくなる。よって、カワにバチ先が達したときの速さは、うしろバチのほうが大きくなる。うしろバチのときのほうが大きな運動量をカワに与えることができる。

だから、うしろバチのときのほうがドウからの音が大きくなる。と、思います。

 

次に、f1‘とf2‘の大きさについて考えてみます。

f1‘の値は上図のようになると思います。

f2‘>f1‘となると思います。

また、イトを切るときには、ユビからバチ先にかける抗力は上図のようになるんじゃないかなぁ。

 

津軽三味線 うしろバチまえバチ

うしろバチでは音が大きくなり、まえバチでは音が小さくなる。

どうしてだろう。

僕は、こうだと思いました。

基音の波形で考えます。

大きい音を出すには振幅を大きくしなくてはいけないし、小さい音を出すには振幅を小さくしなくてはいけない。

うしろバチの位置でイトをsだけ変位させた波形を描くと、ユビとコマの中心の振幅は大きくなる。

まえバチの位置で、同じ大きさでsだけ変位させた波形を描くと、ユビとコマの中心の振幅は、うしろバチの場合より小さくなる。

同じ量の変位をイトに加える場合には、コマに近い所に変位を加えたほうがイトの振幅は大きくなる。と、おもう。

以上のことから、うしろバチでは音が大きくなり、まえバチでは音が小さくなるのだと思います。

今回は、イトからの音の大小を考えましたので、次はドウからの音の大小に関して考えてみます。

蛇足///まえバチうしろバチでのメリハリが津軽三味線の特徴の一つだと思います。では、なぜ、音の大小がバチ付けの位置でかわってくるのか、その原因を考えてみたくなりました。その原因をつかめれば、バチ付けをよくする助けになるんじゃないのかなぁ。

津軽三味線 スナップ_6

インパクトの瞬間に前腕はビタッと止まるのが良いのではないのかなぁ、と思ったのでメモします。

(理由)

インパクトの直前に止まる部分と、慣性で動きつづける部分とがあるとします。

とまる部分の質量をM、動く部分の質量をmとします。

インパクト直前の速さをv、インパクトの直後の動く部分の速度をVとします。(止まる部分の速さは0になる。)

インパクトの前後では運動量が保存するとします。

そうすると、インパクト直後にはバチ先は大きな速さを得る事ができるのです。

m=M程度でも、それは二倍になります。

糸と皮に大きなエネルギーを与えたい場合には、以上の事を意識してみたいと思います。

 

津軽三味線 スナップ_5

スナップのとき、特に糸と皮にバチ先がインパクトする瞬間に、親指からバチへの力の作用点の位置は変位しているのではないかと思ったので、メモします。

親指がバチにふれている部分はある程度の広さをもっていると思います。

ある程度の広さをもっていることで、バチ先の糸に対する角度を感じることができ、そのため手首の角度を微妙に調節することができるのだと思います。

ウツときに、バチ先に糸と皮があたる瞬間に、その範囲内で、力の作用点が変位していると思いました。

作用点というか、範囲内で一番力の加わっている点が、バチジリ側からバチ先側へ変位していると思います。

糸にふれた瞬間には①、糸をきる瞬間には②、皮にふれると③の位置に一番力が加わっているのではないのかな。

このように変位することで、スナップを効率よくできるのかなぁ。。